はしご湯のすすめ長野県の温泉


中房温泉 中房温泉

中房温泉は06年に一部改装しました
このページの感想は改装以前のものです

安曇野市穂高有明7226
090-8771-4000(衛星電話)・0263-77-2008(冬季)
「湯原の湯」のみ立寄り可
9時〜16時
700円
冬季休業
宿泊しました:本館一泊二食8800円を利用

訪問:03年9月(泊)



日本秘湯を守る会の会員旅館です。雪降る前に宿泊で出かけてみました。北アルプスの山並がすぐそばに位置していて緑たくさんの環境です。今回は本館に宿泊です。別館もありますが、どちらに宿泊しても全てのお風呂は自由に利用出来ます。お宿の敷地はかなり広くお風呂もその中に点在してるのですが、チェックインの際にお風呂の地図が貰え便利です。地図を片手に浴衣で館内はしごを楽しみました。温泉については、あまりに多すぎるので二人で手分けして感想を書きたいと思います。

「白滝の湯」は敷地内の奥手にある山の斜面下の混浴露天風呂です。簡素な脱衣所と岩造りの浴槽があります。ちょっとばかしこの脱衣所は女性にはきびしいか?既に入浴している人からは丸見えです。浴槽は3つに分かれていて湯口から順に熱いから適温になってます。源泉温度が高いのでどうしても少量しか投入できません、故に浴槽表面は激熱。木製の掻き回し棒が設置してあるので適温になるまで湯もみした方が良さそうです。湯は無色透明、白い湯華が浮遊。たまたま土曜日で大勢の人が浸かっているせいか、お湯は薄く濁ってしまってなまり気味でした。

「御座の湯」は本館側にある男女別の内湯です。ここはいくらか新しいので後から新設したのかな?桧をふんだんに使用した浴室で不思議に落ち着いて入湯できます。2×2Mの大きさ浴槽です。無色透明、ほぼ無味無臭、白い湯華が浮遊しています。中房温泉の源泉は多数ありますが、若干の違いはあっても殆ど同じようなものです。きれいに透き通っている湯で、適温の湯に浸かっていると時間を忘れてしまいます。ここのお風呂はとても気に入ってしまいました。何度も入ってしまいました。ただひとつ注文をつけるとすると源泉をもう少し投入して欲しいものです。熱くなるので厳しいかな。

「月見の湯」は敷地内にある混浴露天風呂です。夜になり天気に恵まれれば文字通りの月見露天になります。当日は運良く見事に月を眺めながらの湯浴みとなりました。大小さまざまな大きさの岩に囲まれた浴槽で、底には簀の子状のプラスチックのマット?が敷いてあります。緑の苔が発生していて滑りやすいのでその対応策でしょう。その上に座っての入湯が良いですよ。熱めの42℃、無色透明、微タマゴ臭、つるすべの浴感あり。

「不老泉」は本館側にある混浴の内湯です。19から22時は女性専用タイムになります。広い浴室は総木造りでかなりの豪華さ、脱衣所も数カ所あって女性には助かる存在かな。浴槽内には大きな岩が2つ3つあって浴室内の全てが庭園風になっていて立派なお風呂です。ここのお風呂もかなり気にいってしまいました。湯は無色透明の、ぬるスベ感を感じとれる事ができます。
(03年9月宿泊)

(三昧)



北アルプスの玄関、燕岳の登山口に位置する中房温泉です。以前から訪問したいと思いつつ家から距離があり、なかなか機会に恵まれませんでしたが、今回ようやく宿泊にて訪れる事ができました。環境は思いっきり山の中ですが、さすが燕岳の玄関口、登山客を中心に大勢のお客さんで大賑わいでした。

宿泊した本館の部屋はかなり年季が入りカビ臭い。館内の掃除もイマヒトツでお世辞にも良いとは言いがたいのですが、なにしろ殆どの時間を温泉に浸かっているので、あまり気になりません。食事も山の中なので贅沢は望みません。印象に残ったのが、朝食の別売牛乳が飲み口の辺りにバター状成分が付着の濃厚タイプで美味しかった事。敷地内には宿泊客が自由に食べられるように、冷たい水にキュウリやトマトが浮かべられていたりと、山の宿ならではの「もてなし」もありました。お宿の人も親切丁寧で気さくに接してくれます。

敷地内は、点在する浴室や地熱を利用した天然蒸し場でもある「焼山」を含めかなり広いです。まぁ一泊で全てを見てまわるのは到底無理でしょう。欲張りな我家は全てを見て浸かってまわりましたが、ほとんど急ぎ足で、結果それぞれの記憶が断片的にしか残りませんでした。そんな中、特に印象に残ったのは、敷地内に残る古いお堂に奉納された「め」の絵馬です。これは眼病治癒を祈願したものですが、年代を察すると交通手段もままならぬ時代、山深い温泉場に救いを求め足を運んだ人々がいた事をうかがわせます。

続いて温泉の感想ですが、「大湯」は本館にある男女別の浴室です。扉を開けると、まずは半露天となった浴槽がひとつあります。目の前に木々が迫り、まだ新しいのか、綺麗でピカピカの浴室で気持ち良い湯浴みが出来ます。湯は無色透明、そして結構な熱めです。その所為か?あまり利用客がいないようで、湯の鮮度は良かったです。そして、更に下へ降りる階段があり、地下風の浴室にシンプルな浴槽がひとつあります。こちらは、上階の半露天浴槽に比べ古びた感じで、湿気がこもり中はムッとしていました。

「滝の湯」は貸しきりできる露天風呂が二箇所並んでいます。別館のフロントで鍵を借り利用します。各々ひとつの浴槽があり、上の方から湯が落とされ、打たせ湯のようになっています。これが名前の由来でしょうか。湯の成分なのか、苔の所為なのか、底が大変ヌルツルしているので転倒にはくれぐれも御注意を。中房温泉の中でも、湯の利用状態が一番良い湯のようです。

「わたの湯」は私の一番好きな湯小屋です。半露天というか、「月見の湯」へ通じる道の途中にあり、浴室の前面が開放されているので、昼間は女性が少しばかり躊躇してしまいそうな造りですが、夜はまったく通る人もなく、東北の鄙びた湯治場を思わせる木造の湯小屋と、薄ぼんやりと灯る明かりが、なんとも風情あります。その名の通り、綿の様なフワフワした湯花が舞い、とても滑らかな肌触りです。一応男女別になっていますが、夜に行った時その表示がよく見えず、男湯の方に入っていた私です。この「わたの湯」は、その後、足湯になったと教えていただきました。

「むし風呂」は小屋の中がムッとした湿気の充満する蒸し風呂です。後生掛の蒸かし箱が小屋になった感じ。「わたの湯」の目の前にあり、こじんまりとした湯小屋が2棟並んでいます。手前が古く、今にも崩壊しそう。奥は新しく、屋根がガラス張り?になっているので、明るい時間に入ると、陽の光が射し込み気持ち良いです。ただでさえ浴室が沢山ある中房温泉、この「むし風呂」まで手がまわらないのか、あまり利用する人はいないみたい。

「大浴場」は別館内にある広い内風呂です。脱衣所は男女別ですが中は混浴。浴槽内に大きな石が置かれているのが印象的。15時〜19時は女性タイムですが、混浴タイムでも比較的女性の利用者が多かった気が。多分、洗い場を男女別に仕切るようにして、お湯を流し込む丸太が配されているので、女性でも入り易いのかと思います。本館とは違うシャンプーとリンスが置かれていました。

「岩風呂」は上記大浴場の向かいにある広々とした露天風呂です。基本的には混浴ですが、21時〜翌8時までは女性専用時間となります。浴槽の真ん中に岩というか、石組みのようなものがあり、そこから湯が投入されています。広々とはしているものの周囲を塀に囲まれているので、眺めはいまいちです。脱衣所は狭い上に男女一緒だし、露天風呂内は開放的で、湯浴み客同士が良く見えてしまいます。なので、混浴タイムでの女性入浴は少しばかり躊躇してしまうかも?

「薬師湯・家族湯」は別館「竹」にある男女別の浴室です。飾り気のない小さく狭い浴室で、シンプルな浴槽に熱めの湯が注がれていました。混浴を躊躇する女性が利用するのか、入れ替わり立ち替わり湯浴み客が来ていました。家族湯は4人も入られるかな?といった、こじんまりした浴槽なのに、数ある中房温泉の中でも一番人の出入りが多かった。中房温泉の中でもかなり地味な浴室です。

「菩薩の湯」は宿泊棟から少し離れた所に位置する、木々に囲まれた野趣溢れる露天風呂です。登山客の行き来する道沿いにあり、たまーに見学だけする登山客もいます。ここも混浴で、脱衣所もオープン。注ぎ込まれる湯は、上から徐々に冷まされてはいるものの、それでも熱め。バス停に近く、数ある浴槽の中でも、唯一宿泊客以外の人が容易に入り込めそうな立地にある為か、勝手に入浴しないように注意書きがあり、更に「時々見回りします」といった事も書かれていますが、はったりかと思いきや、本当に見回りしていました。日没後の入浴は不可です。

以上が中房温泉の温泉案内です。とにかく沢山あって全部入りきるのに随分と時間がかかってしまいました。土曜日とあってか宿泊客もそれなりに多かったのですが、これだけ沢山の浴室がある為か、他の湯浴み客と出会う事はあまりありませんでした。チェックイン後すぐの「白滝の湯」と「菩薩の湯」が少し混んだ位でしょうか。この二箇所は日没後は入られないので、その所為かと思います。白滝の湯では水着の女性がいたのにはビックリしましたが。
(03年9月宿泊)

(まぐぞー)




ロビー


宿泊した部屋


自由に食べられる野菜



夕食


朝食


敷地内にある道祖神



中房犬ケリー


乾燥室


敷地内の泥炭



「め」の絵馬


白滝の湯


御座の湯



月見の湯


不老泉


不老泉湯口



「大湯」半露天


半露天 湯口


地下風内湯



滝の湯 湯小屋


滝の湯浴槽


わたのゆ湯小屋



わたのゆ


蒸し風呂


内部は湿度むんむん



大浴場


岩風呂


家族湯



菩薩の湯


温泉プール


源泉冷まし
一段10℃下がる


おまけ

中房温泉のお楽しみとして焼山で芋やタマゴを蒸かして食べる、というのがあります。ジャガイモと野菜を包む新聞は別館の玄関口に置いてあり、自由に無料で持って行く事ができます。その他の食材も販売されています。ただ少しばかり割高なので、焼山で遊ぶ予定のある人は前もって持参するといいかも。私はタマゴとサツマ芋、オヤキを持参しました。食材を包む新聞は少し多めに、そして水(これは必需)を持って行く事をお忘れなく。スコップは焼山にもあるので下から持って行かなくても大丈夫。

宿泊棟から焼山までは歩いて15分位。のんびり山道を登ります。息も切れて「まだかなぁ?」と思える頃に、開けた焼山が現れます。焼山には既にいくつかの穴があるので、そこに新聞紙で包んだ食材を置き、上に土をかぶせて、しばし待機。タマゴは10分、小さい芋なら20分位が目安。そして頃合を見て掘り出すと、ホクホクに蒸し上がったサツマ芋やタマゴが。メチャメチャ美味しかったー。ただ、あまり蒸し過ぎると、芋類はバラバラと崩れてしまうので、厳重に新聞紙に包まれる事をおすすめします。(砂付き防止の為にも)

その後、湯元を見学しつつ下山。実は焼山へ上がる前に「滝の湯」横にある「湯本小鍋立」で温泉タマゴを作るべく、生タマゴも仕込んで来たのですが、こちらもアツアツで美味しく仕上がっていました。





「湯本小鍋立」
温泉タマゴが作れる


ジャガイモは無料


椎茸も収穫自由
でも、ほとんどなかった



焼山


砂の中に
食材を埋める


蒸かしタマゴの
出来上がり



湯元


あちらこちらから
湯が湧き出る


源泉は激熱


■(白滝の湯)白滝の湯 単純硫黄泉 64.8℃ 9.1L/min (H7.10.12)※
■(御座の湯)御座の湯源泉 単純硫黄泉 94.0℃ pH=8.9 蒸発残留物=527mg Na=117.0mg Fe2=0.6 F=9.7 Cl=69.4 HS=7.0 SO4=58.1 HCO3=67.9 CO3=24.2 H2S=0.2
■(月見の湯)大弾正 単純硫黄泉 88.6℃
■(不老泉)蒸し風呂2号源泉 単純硫黄泉 92.1℃ pH=9.18 蒸発残留物=632mg Na=146.1mg F=11.3 Cl=89.9 HS=6.2 SO4=52.5 HCO3=63.5 CO3=45.2 H2S=0.1
■(大湯)蒸風呂1号と小鍋立の混合泉 単純硫黄泉 77℃
■(滝の湯)滝の湯 単純硫黄泉 93.0℃ 50.2L/min(自然湧出) pH=9.0 成分総計=610.6mg Na=110.9mg K=21.8 Ca=4.0 Al=0.1 Fe2=0.8 F=10.4 Cl=49.7 HS=7.0 SO4=41.2 HCO3=62.8 CO3=44.7 H2SiO3=251.6 HBO2=5.3 (H4.6.19)※
■(わたの湯)薬師の湯1号と2号と3号の混合泉 単純硫黄泉 88.7℃
■(むし風呂)蒸風呂2号 単純硫黄泉 92.1℃
■(大浴場)昭和の湯 単純硫黄泉 91.2℃ 28.1L/min(自然湧出) pH=9.0 成分総計=665.1mg Na=135.0mg K=19.9 Ca=2.3 Al=0.4 F=10.2 Cl=87.4 HS=8.5 SO4=38.1 HCO3=69.0 CO3=41.4 H2SiO3=246.4 HBO2=6.3 H2S=0.1 (H5.11.30)※
■(岩風呂)滝の湯 単純硫黄泉 93.0℃ 50.2L/min(自然湧出) pH=9.0 成分総計=610.6mg Na=110.9mg K=21.8 Ca=4.0 Al=0.1 Fe2=0.8 F=10.4 Cl=49.7 HS=7.0 SO4=41.2 HCO3=62.8 CO3=44.7 H2SiO3=251.6 HBO2=5.3 (H4.6.19)※
■(薬師湯・家族湯)薬師の湯 アルカリ性単純温泉 58.3℃ pH=9.0 成分総計=650.2mg Li=0.8mg Na=124.7 K=19.1 Ca=2.5 F=11.0 Cl=79.4 Br=0.2 HS=0.8 SO4=37.5 HCO3=87.9 CO3=33.6 H2SiO3=245.1 HBO2=6.9 As=0.2 (H16.11.24)※
■(菩薩の湯)菩薩の湯 単純硫黄泉 93.0℃ 8.0L/min(自然湧出) pH=8.8 成分総計=673.0mg Li=0.9mg Na=154.1 K=14.5 Ca=1.7 Al=0.6 Fe2=0.3 F=13.7 Cl=95.2 HS=8.9 SO4=40.9 HCO3=54.0 CO3=61.8 H2SiO3=218.5 HBO2=7.3 H2S=0.2 (H7.9.26)※
※印の分析はONKEN21さんよりお借りしました。


はしご湯のすすめ長野県の温泉